漫画『鬼滅の刃』に登場する不死川実弥には、弟の不死川玄弥がいます。
しかし、実の弟であるにも関わらず冷たい態度で接し、自身が兄であることも否定していました。
なぜ実弥は、玄弥を弟と呼ばないのでしょうか?
その理由には、実弥の不器用な愛情がありました、、、
(なお、今回は単行本19巻の内容を多分に含みます。アニメ派の方はネタバレ注意の上、ごらんください。)
兄弟の過去
実弥と玄弥が小さい頃のこと、2人は暴力を振るう父親・優しい母親・弟や妹たちと暮らしていました。
実弥の母親はいつも小さな体で子供たちを父親から守っていました。
その父親が人に恨まれて殺され、長男である実弥と次男である玄弥はある約束をします。
「家族は俺たち二人で守ろう」
しかし、ある日の夜、なかなか母親が家に帰らず実弥は外に探しにいきました。
しばらくして、家で弟たちと待つ玄弥のもとに「狼」が襲いかかってきます。
弟たちは一瞬にして殺されてしまいました。
しかし、玄弥はすんでの所で実弥に助けられます。
そのまま、狼と共に外に飛び出していく実弥を追うように、玄弥も医者を呼ぶため外に出ました。
そこには倒れた母親と血まみれの実弥がいました。
狼だと思っていたものは、鬼となった母だったのです。
しかし、混乱していた玄弥は、実弥を「人殺し」と罵ります。
これが、実弥と玄弥の過去です。
実弥についての過去はもう少し続きがありますが、今回は玄弥との関連なので省略します。
詳しく知りたい方はこちらからどうぞ
実弥の想い
過去の出来事がきっかけで、実弥は鬼を殺す生活を送り、やがて鬼殺隊の柱にまでなります。
玄弥は、兄・実弥に認められたい、謝りたいという想いを胸に柱である実弥を追いかけて鬼殺隊に入隊します。
しかし、やっと会えた実弥には「弟なんていねェ」と言われてしまいます。
実弥には、ある想いがありました。
その想いは、19巻166話でわかります。
上弦の壱との戦いの最中、実弥は玄弥のことを「弟」と呼び想いを伝えるのです。
『所帯をもって家族を増やし爺になるまで生きて欲しかった』
『母や殺されてしまった兄弟たちの分も、玄弥が自分の女房や子供を幸せにして欲しかった』
そして、実弥は最後にこう言います。
『そこには絶対に俺が、鬼なんか来させねぇから』
こんなにも、玄弥のことを大切に思っていたんですね。
なぜずっと弟と呼ばなかったの?
ここからは、弟と呼ばなかった理由を考察していきます。
玄弥をとても大切に思う実弥の想いから考えると、玄弥が鬼殺隊に入隊したことが許せなかったのだと思います。
そして、「こんな危険なところは辞めさせよう」と、弟とも呼ばず冷たく接していたのではないかと考えました。
15巻133話で実弥と玄弥と言い合いになった際も、実弥は「今すぐ鬼殺隊を辞めるなら許してやる」と言っています。
どこまでも素直に言えない実弥の不器用な愛情は可愛くもありますが、玄弥が可哀想でもありますね。
最後に、、、
不死川実弥と玄弥は、お互いのことをとても大切に思っていたのにずっとすれ違っていたんですね。
実弥の不器用な愛情が、ようやく真っ直ぐな想いとなって、玄弥に伝えられたシーンは名シーンだと思います。
是非みなさんもこれらを踏まえた上で、不死川兄弟の関係を振り返ってみては?
不死川実弥についてもう少し知りたい、という方はこちらからどうぞ!
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